日本フードシステム学会

あ  い  さ  つ

日本フードシステム学会  会長 斎藤 修

 産官学の異業種交流を旗頭に、日本フードシステム学会(研究会の時代を含め)が設立されて15年近くが経過しました。学会設立当初は、学問としての体系性や学会・研究会の持ち方などについて意欲的な議論をし、全8巻の全集の刊行、シンポジウム・セッション・関東支部(年4回)を継続してきました。この間、フードシステムという用語は、十分な市民権を得たばかりでなく、多くの新しい研究課題や政策課題を提示し、フードシステム研究をベースとして花開いた研究者も少なくありません。特に、食品安全、食と農の連携などの学際的な新しい領域は、学会が取り組んできた大きな課題であり、活躍できる研究者を輩出し、政策的な貢献をしていただきました。
 学会の会長としては、高橋先生の4期8年では、うら若い学会と自認しながら、大きな流れを創り、生源寺会長の3期6年では、基礎固めをして走って頂きました。学会の会長に就任するにあたって、内外の大きな変化を見込んで再編しようとしますと、個別発表の論文化、関東支部研究会の在り方、若手研究者の活躍の場の設定、など多くの取り組むべき課題が山積しております。テーマの大きな広がりの割には、学会の核となる研究者がすくなかったかもしれません。
 
他方で、グローバリゼーションの進展、政策のスピード化、食品企業等のイノベーションと経営革新などに対して、知見の蓄積が必要となって遅れがちとなる研究との時間差がついてきました。研究のスピード化はマーケティング論でいえば、著書や論文のライフサイクルが短縮し、研究は早い段階で体系化する必要性が高まっています。一人で論文を増やし、10年かかつて著書を刊行するようなことは、神話の世界になってきたのかもしれません。
 
初代会長の高橋先生は、喚起と示唆をこめて、裾野が広く、多様な会員を抱えるフードシステム学会は、特定の大学やグループを核としない、関心のある参加者が集まる「広場」であるという表現をしてこられた。この「広場」とは、学会が異業種と多様な参加者の経営資源と能力を引き出す工夫をすることであると理解し、会員の皆さんと課題を解決して新しい地平を見出したいと思います。
 

日本フードシステム学会の主な経緯
1.設立
(1) 1993年12月21日、東京大学農学部において第1次発起人18名中12名出席の下、第1次発起人会を開催。
(2) 全国の同志に呼びかけ、同意をえて101名の発起人が組織され、加藤譲(東京大学名誉教授)、高橋正郎(日本大学教授)、松延洋平(元(財)食品産業センター専務理事)を発起人代表として連名で「『フードシステム研究会』の設立とそれへの参加の呼びかけ」を関係者に発送。
(3) 1994年5月21日「フードシステム研究会」設立総会、記念講演、シンポジュウムが日本大学農獣医学部(東京校舎)で151名の参加の下、開催され発足した。

2.日本学術会議の学術団体への登録承認と学会への名称変更
(1) 1996年9月10日、かねて申請していた日本学術会議への学術団体登録が認可された。関係研究連絡委員会は第1に農業経済学、第2に商学に所属。
(2) 日本学術会議への登録認可を機会に、1997年6月14日の年次大会の総会において、それまでのフードシステム研究会を「日本フードシステム学会」に名称変更。

3.現在会員数(2008.3.31.現在)
  名誉会員      1名
  正 会 員    549名
  学生会員   108名
  賛助会員     33団体
  購読会員    11機関

4.その他
(1)1997年1月8日、郵政省に学術刊行物の申請、認可
(2)2001年4月2日、(財)日本学術事務センターと一部学会業務の委託契約。
(3)2001年8月22日、国立情報学研究所が「学会情報発信サービス」の利用申請を承認。 


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