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2009年02月26日
「デンマークから学ぶ…障害のある学生の教育を考える」セミナー開催のお知らせ
【終了いたしました】
日時:2009年3月25日(水)午後13:00~16:00
場所:憲政記念館 研修室
目的:デンマークのエグモント・ホイスコーレン生(障害のある学生10名ほどを含む)が研修旅行で来日する時期に合わせて交流し、24時間介護が必要であっても共に学ぶことのできるデンマークの福祉を学ぶ。特に今回の研修には障害者へ教育に尽力されたことで、デンマーク王室から勲章を受けられたOle校長、また難病のため人工呼吸器を装着した学生の来日にエグモント・ホイスコーレンの校長また楽生からその実情を伺い、また2006年スタートした特別教育の実情、や両国の障害者教育を体験された笠羽美穂さんを通じ、日本の障害者教育の向上を目指し、セミナーを開催する。
後援:デンマーク大使館・文部科学省・東京都社会福祉協議会・東京都教育委員会・日本難病看護学会・朝日新聞社・毎日新聞社・NHK他予定
主催・連絡先:NPO法人支えあう21世紀の会
TEL03-3372-5077 * FAX03-3372-5044
内容:「デンマークから学ぶ…障害のある学生の教育の向上を目指して…」
13:00~13:05 開会挨拶
13:05~13:30 ビデオ鑑賞 (人工呼吸器装着で来日される難病患者でデンマーク、エグモント・ホイスコーレンで学ぶ カスパー・スゴード君のビデオを鑑賞する。
13:30~15:00 「障害のある学生の教育推進を目指して」
エグモント・ホイスコーレン 校長Ole Routh氏
エグモント・ホイスコーレン 学生 Casper Soegaad君
エグモント障害者自立支援コース卒業生 笠羽美穂さん
障害学生連合会代表 殿岡 翼氏
文部科学省特別支援教育担当官
厚生労働省障害者自立支援法担当官
司会 きょうされん 常務理事 藤井克徳氏
通訳 エグモント・ホイスコーレン教諭 片岡豊氏
(30分余の質疑を含む)
15:05~15:10 閉会挨拶
投稿者: 日時: 2009年02月26日 20:23 | パーマリンク
会長の挨拶
日本におけるバイオエシックスの更なる飛躍を目指して
―未来へのCollaboration・Courage・Challengeを―

日本生命倫理学会第7期代表理事・会長 木村利人
第20回年次大会からの出発
日本生命倫理学会は、創立20周年の記念すべき年に九州大学医学部百年講堂において第20回・年次学術大会を開催しました。その大会のテーマは「医学・医療と生命倫理」とされ、極めて多彩な充実した内容の大会がもてましたことを、笹栗俊之大会長はじめ、実行委員会委員、大会参加の会員の皆様に心から御礼申し上げます。
20年前に発足した比較的新しい学術団体としての本学会が、それぞれ、医学・看護、法学、倫理・宗教、政策学・マスメディア等の学問的・実践的専門領域のカテゴリーを超えた超学際的な研究者により、会員数1263名(2009/01/24現在)からなる学会に成長するようになったことにつきましては、創立以降現在に至る会員の諸先生方、歴代の会長、各委員会委員長及び事務局の皆様、関係大学など諸機関によりますCollaborationに心から感謝申し上げたいと思います。
私の第6代目の代表理事・会長としての任務は、昨年11月下旬の九大での年次大会の折りに開催された総会から3年の任期をもって開始されました。これからの3年間を何とぞよろしくお願い申し上げます。
日本におけるバイオエシックスの点・線・面
私の考えでは、生命倫理、すなわちバイオエシックスは、人間の尊厳と人権に基盤をおいて、自然・社会環境のなかでの様々ないのちに関する価値判断をめぐっての公共政策を方向づけ、新しい未来を創造するための超学際的なCollaborationの学問であり、またグローバルないのちを守り育てるための社会実践活動・人権運動でもあると思っています。
このようなバイオエシックスの発想の原点に焦点を合わせつつ、1980年代になって、日本のバイオエシックス研究と教育の「拠点」が各地に作られ始めました。各地のこれらの「点」を結ぶ人と人とのつながりが「線」となり、そして、20年前の学会創設は、その展開は日本を覆う「面」となったのです。そして、それが更に大きな国際的共同バイオエシックス・プロジェクトや国際学会の開催、関連文献図書や生命倫理百科事典の翻訳などへと広がっていったのは、学会員一同にとって大きな喜びであったと思います。言うまでもなく、本学会誌「生命倫理」やニュースレターなどの編集・刊行がバイオエシックスの学問と教育に果たした役割は極めて大きいものがありました。
その間、バイオエシックスの理論的・実践的な活動が、本学会の会員はじめ、多くの方々の協働作業(Collaboration)により形成され、たとえばインフォームドコンセントの実践、病院における患者の権利章典の策定と普及など臨床医療の現場での大きな変革が起こされました。更に、らい予防法の廃止、母体保護法、臓器移植法の成立などの立法、エイズや肝炎についての訴訟など司法や政策のフロンティアでの数々のバイオエシックス的発想による活動と不正の構造への挑戦(Challenge)による社会的蓄積がなされてきたことは、大きなバイオエシックス運動の展開と成果であり、それらに深くかかわられた当事者の方々に心からなる敬意を表し、また深く感謝を申し上げたく思っております。
『九大生体解剖事件』の歴史的証言に学ぶ
「点」から「線」へ、そして「面」へとバイオエシックスはダイナミックな広がりへの展開を続けるとともに、ある意味でその研究の内なる「深み」への展開も見られました。すなわち、日本におけるバイオエシックス研究の一つの「原点」ともなるべき問題提起が、昨年の九大での年次大会で開催された特別講演でした。「いわゆる『九大生体解剖事件』の真相と歴史的教訓」のタイトルで講演された東野利夫医師(1926年生まれ)の講演は、この20年間での本学会年次大会での最も重要な講演の一つとして、長く記憶されることになるバイオエシックス的課題を提起したのだと思います。私自身も、かつて「バイオエシックス百科事典」の「現代日本の医療倫理」の項でこのことについて論述したことがありましたので大変に印象深く、この現場に立ち会った東野先生の歴史的証言をお伺いし、その国際的視座からの現代的課題について改めて深く教えられました。
世界のバイオエシックスをリードする-三つのC
さて、私たちは、今、日本のバイオエシックスが大きな岐路に立っていることをひしひしと感じています。特に、学会設立後20年を経て、更に大きな勇気(Courage)を持って学問的・実践的に飛躍すべき時を迎えています。
昨、2008年9月上旬には、クロアチアのリエカで第9回国際バイオエシックス世界会議が開催され、私は比較Advance Directivesのセッションにパネラーの一人として招かれ日本の状況について報告し、討論に参加できました。この国際会議には、世界の約70ケ国からほぼ1000人の研究者が集い「21世紀における異文化間バイオエシックスの挑戦」を共通テーマに全体討議や研究部会での報告がなされ、1960年代からのグローバルな人権運動を背景に形成されてきたバイオエシックスの新しい展開とその動向を見ることができました。
バイオエシックスのルーツともいえる欧米のプロテスタント倫理やカトリックの道徳神学を基盤にした理論の展開に加えて、様々な文化と伝統の中での医療・宗教・倫理に光をあてた多元的文化バイオエシックスへの大きな流れとその新しい動態が注目されます。
最後に、日本におけるグローバルなバイオエシックスの更なる飛躍を目指すために、私が第20回年次大会の総会挨拶で述べた、未来をつくりだすための三つのCで始まることばを、重ねて指摘しておきたいと思います。
それらは、すなわち、超学際的な「協働作業(Collaboration)」、新たな学問的・実践的飛躍への「勇気(Courage)」、そして、不正の構造の変革への「挑戦(Challenge)」です。これらを実践しつつ、ともに未来を目指し、世界をリードするバイオエシックスの学問・教育・運動を形成して行こうではありませんか。
(筆者は、恵泉女学園大学・学長)
投稿者: 日時: 2009年02月26日 21:02 | パーマリンク
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