腸内細菌学会
第16回 腸内細菌学会(神戸開催)
大会テーマ
『腸内細菌学における“コロンブスの卵”
―先駆的着想と人材育成にむけて―』
| 日時: | 平成24年6月14日(木)・15日(金) |
| 会場: | 神戸市産業振興センター「ハーバーホール」 神戸市中央区東川崎町1-8-4 |
| 会長: | 大澤 朗(神戸大学教授) |
| 事前参加費: | 会員 6,000円 |
| 当日参加費: | 会員 8,000円 一般 9,000円 学生 2,000円 (会員は予稿集無料配布、当日販売有 1,000円) 懇親会費 会員・一般 5,000円、学生2,000円 |
| お問い合わせ: | 財団法人 日本ビフィズス菌センター事務局 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨1-24-12 TEL 03-5319-2669 FAX 03-5978-4068 e-mail jbf@ipec-pub.co.jp |
6月14日(木)
| 9:50 ~ 10:00 | 開会の挨拶 大会長 大澤 朗(神戸大学 教授) |
| 10:00 ~ 12:00 | 一般演題A ミニプレゼンテーション( 12:00 ~ 13:00 昼食休憩 ) |
| 13:00 ~ 14:00 | 特別講演 光岡知足(東京大学名誉教授) 「若き日の回想~創造の喜び~」 私は生来内向的な性格で、小学校時代は好きな模型作りや昆虫採集に熱中した。中学・高校時代によき師と出会い、「純粋に生き、真・善・美を追求するのが、最高の生き方である」ことを学び、私の人生を決定づけた。大学院に進学し、越智先生に励まされ研究に没頭し、ドイツ留学によって海外のよき友と知己を得、新学問分野「腸内細菌学」を開拓・樹立し、「機能性食品の開発」にまで発展させることができたことを感謝している。 |
| 14:10 ~ 16:20 | シンポジウム1「先駆的人材育成のために」 1. 齋藤忠夫(東北大学大学院農学研究科 教授) 「東北大学“科学者の卵養成講座”の取り組み」 (独)科学技術振興機構の未来の科学者養成講座の委託事業として、“科学者の卵養成講座”が平成21年から始まりました。対象は高等学校の1,2生で、毎月1回土曜日に東北大学で行う講座および夏休みに集中講座があります。選考で基礎コース70名と発展コース30名に振り分け、後者には実験や発表を伴う内容となっています。高校生より実体験や経験を通して学習し、問題を発見し解決できる人材養成は重要です。大学に入ってから学生がのびるランキング5年連続一位の東北大学の教育を高校に提供することで、「科学の眼」をもつ次世代が育つことを確信しています。 2. 中川晋作(大阪大学大学院薬学研究科 教授) 「学生発セレンディピティからの経皮ワクチン開発」 教科書レベルでは高分子の薬物は皮膚を透過出来ないと記載されてきた。しかしながら我々は、高分子のワクチン抗原が皮膚から吸収され、注射と同等以上の抗体が産生されることを見出した。この現象は、あらかじめ予想して得られたものではなく、学生が行った実験の中で偶然発見したものである。もし我々が「高分子の薬物は皮膚から吸収されない」と言う固定観念を持っていて、学生が出したデータを素直に読み取っていなかったら、この研究はここまで発展しなかったであろう。本シンポジウムでは、この偶然の発見から臨床研究にまで発展した経皮ワクチンに関する我々の研究について紹介する。 3. 澤田治司(株式会社ヤクルト本社中央研究所 所長) 「企業が求める若手研究者と入社後の育成」 ヤクルトは創業以来、科学性に基づいた製品を扱っており、研究所は当社のベースである腸内細菌の研究を深めると共に、科学性に基づいた製品を引き続き世に送り出すことが求められている。企業が求める理想の若手研究者像は、企業理念や伝統等により、企業ごとに若干異なるのが現状であるが、それぞれの企業研究所で培われてきた基礎研究・応用研究に関するノウハウや知識を引き継いで、更に発展させ、それらの成果を国内外に発信していくことが望まれていることは、各社に共通するところであろう。本シンポジウムでは、当社が求める若手研究者像と、我々がどのように入社後の若手研究者の育成に取り組んでいるかを紹介したい。 4. 東 健(神戸大学大学院医学研究科 教授) 「生命医学イノベーション創出リーダー養成の取り組み」 イノベーションとは、新しい技術の発明だけではなく、新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす自発的な人・組織・社会の幅広い変革を意味する。すなわち、それまでのモノ、仕組みなどに対して、全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出し、社会的に大きな変化を起こすことを指す。本講演では、神戸大学で展開している生命医学イノベーション創出リーダー養成プログラムにおける分野横断的人材育成について概説する。 <総合ディスカッション(10分)> |
| 16:30 ~ 17:45 | 一般演題A ポスター発表(会場:8階 802、803室) 午前の部に行ったミニプレゼンのポスターを用いた質疑応答タイム |
| 18:00 ~ 19:30 | 懇親会(名刺交換会)(会場:10階レセプションルーム 1001、1002室) 名刺交換会を兼ねた懇親会を開催します。人脈を広げる場、様々な情報交換の場としてご活用いただければ幸いです。 皆様奮ってご参加ください。 |
6月15日(金)
| 9:30 ~ 12:00 | 一般演題B 発表 |
| 12:00 ~ 13:00 | 昼食休憩 |
| 13:00 ~ 13:10 | 日本ビフィズス菌センター研究奨励賞授賞式 |
| 13:10 ~ 14:00 | 受賞講演 |
| 14:10 ~ 15:00 | 海外特別講演 Richard S. Blumberg (M.D., Professor of Medicine, Harvard Medical School) 「CD1-NKT Interactions in Mucosal Immunity」 CD1 consists of two groups of molecules that are conserved across species: type 1 CD1 (CD1a-c) and type 2 CD1 (CD1d). These molecules are MHC class I-like in their structure but traffic broadly throughout the secretory and endolysosmal systems wherein their function is in the presentation of cell associated (endogenous) and microbial (exogenous) lipids to T cells which are specific for these lipids in the context of CD1 on an antigen presenting cell. In the case of T cells that are specific for CD1d-restricted lipids, they are considered to be natural killer T (NKT) cells which express either a canonical (invariant) or noncanonical (noninvariant) T cell receptor-a chain. This lecture will focus on recent insights into the biology CD1 and NKT cells in mucosal immune responses during inflammation and in response to the commensal microbiota. |
| 15:10 ~ 17:20 | シンポジウム2 『先駆的着想にむけた腸内オミックスの新展開』 1. 吉田 優(神戸大学大学院医学研究科 准教授) 「メタボロミクスを用いた消化管疾患の病態解析」 メタボロミクスは、ゲノミクスやプロテオミクスと同じくオミックスのひとつであり、生体内に存在する低分子化合物、すなわち、代謝物を分析対象とする技術である。近年、その解析技術が飛躍的な進歩を遂げており、医学分野の研究においても徐々に活用され始めている。本シンポジウムでは、メタボロミクスの詳細について紹介するとともに、消化管疾患の病態解析をメタボロミクスの視点から評価した研究について講演する。 2. 服部正平(東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授) 「ヒト常在細菌叢研究の新しい道標」 免疫細胞の分化誘導活性をもつクロストリジウム種、感染防御に働くビフィズス菌糖類トランスポーター、日本人に特異的な水生植物多糖類の分解酵素、エンテロタイプの存在、肥満やメタボリック症候群を起こす腸内細菌叢、個人鑑定の皮膚細菌叢など、近年の国際的なヒト常在菌叢の研究はまったく新たな常在菌叢の機能や構造を次々と明らかにしてきている。本講演では、急速に展開するヒト常在菌叢研究の現状を解説する。 3. 西村紳一郎(北海道大学大学院先端生命科学研究院 教授) 「グライコブロッティング法と糖鎖ナノテクノロジー」 複合糖質は糖鎖とそれ以外の多様な分子とが共有結合により複合化した高度に複雑な構造の生体高分子であり、たとえば糖タンパク質や糖脂質等として細胞膜や血液中に我々が想像していたよりはるかに大量に存在する。腸内細菌と腸粘膜上皮(腸上皮細胞)のインターフェイスはまさに複合糖質とレクチン(糖鎖認識タンパク質)による多様なコミュニケーションの場である。腸内免疫においてもこの相互認識は極めて重要で、樹状細胞のTLRsは病原微生物の糖鎖認識を通して自然免疫系を作動させている。また、DC-SIGN、Siglecs、MGL、Dectin-1などのC型レクチンも樹状細胞やマクロファージなどの抗原提示細胞表面で様々な糖鎖を結合するパターン認識レセプターとして免疫応答シグナルを調節している。本講演では新たに糖鎖研究をスタートする際に必要な「簡単で便利ないくつかの方法論とツール」を紹介したい。 <総合ディスカッション(15分)> |
| 17:20 ~ 17:30 | 閉会の辞 |



