性器クラミジア感染症(Genital Chlamydial Infection)


病原体

病原体であるChlamydiaは小型(0.3〜0.4μm)の細胞内寄生性グラム陰性球状微生物である。Chlamydia属のうち、ヒトに感染するものはChlamydia trachomatis、C. pneumoniae、C. psittaci、C. pecorumの4つが知られている。性器感染の原因となるC. trachomatisは更に15種の血清型分けられているが A、C、Baは流行性のトラコーマ、D、E、F、G、H、I、J、Kは性器感染(D、E、G型が多い)や新生児封入体結膜炎の原因となる。最近ではB/D/E型がH/I/J型よりも感染力が高い可能性が示唆されている。L1、L2、L3 は性病性リンパ肉芽腫(lymphogranuloma venereum ; LGV)の原因である。
1907年に慢性、伝染性の結膜炎であるトラコーマのプロワツェック小体として記載されたが、臨床的検出法が1980年代の非培養検出法の開発まで存在しなかったため、感染の臨床像、疫学的重要性の把握が遅れたという経緯がある。最近はHIVの感染母地となる可能性が注目されている。