「どこからきたの」

目に見えないともても小さな生き物たち

どこからやってきたの?

小さな飛行機で空からきたの?

小さなお船で海からきたの?

長くて、遠いたびをしてきたのだろうね

目に見えない小さな生き物たち

家族はいるの?

おとうさん、おかあさんはだれ?

おにいさん、おねえさんはだれ?

みんなとてもそっくりだね

微生物はどんなふうに生まれるの?

私たちはふだん意識(いしき)していませんが、目に見えない小さな生き物たちは、地球で一番数が多い生き物です。

そして、人間のすぐみじかはもとより、人間がちかずけない、とても熱い温泉(おんせん)の中、とても寒い氷(こおり)の上、海の底(そこ)など、きびしい環境(かんきょう)にもすんでいます。

さて、この小さな生き物たちは、どんなふうに生まれているのでしょう。生まれかたを見てみましょう。

微生物の多くは、一つの細胞(さいぼう)が、全く同じ形の、うりふたつの、二つの細胞(さいぼう)に分かれて生まれます。これを2分裂(ぶんれつ)とよびます。まるで、双子(ふたご)のようにそっくりです。

細菌(バクテリア)は、2分裂で生まれます。原生動物(プロトゾア)と藻類(アルジェ)は、細胞の分かれ方(分裂:ぶんれつ)の仕方が2種類あります。

原生動物(プロトゾア)と藻類(アルジェ)の中には、多数の細胞に分かれて生まれるものもいます。

酵母(イースト)は、一つの細胞(さいぼう)から、もう一つの小さな細胞(さいぼう)がとびだしてきて、しだいに大きくなり、二つ以上の細胞(さいぼう)に分かれます。これを、出芽(しゅつが)とよびます。まるで、親子(おやこ)のようです。

カビ(ファンジャイ)は、胞子(ほうし)とよばれる娘細胞(ろうさいぼう)をたくさんつくります。この胞子(ほうし)から、カビが生まれます。胞子(ほうし)は、まるでこどものようです。

微生物(びせいぶつ)の生まれ方は、まるで兄弟(きょうだい)、姉妹(しまい)、親子(おやこ)のようです。でも、私たち人間より、みんなの顔(かお)がそっくりです。そして、そっくりな顔(かお)をした小さな生き物たちが、世界中にいます。

どこからきたの?家族はだれ?微生物(びせいぶつ)の親子関係(おやこかんけい)がわかるようになってきました。

 

微生物(びせいぶつ)の体の部品(ぶひん)の設計図(せっけいず)も、私たち人間と同じで、遺伝子(いでんし)の並び方(ならびかた)で決まっています。このい遺伝子(いでんし)の並び方(ならびかた)を比べていきます。

ビブリオ・コレレO1、ビブリオ・コレレO139、ビブリオ・アルギノリティカスの設計図(せっけいず)をとても簡単に示しました。

ビブリオ・コレレO1とビブリオ・コレレO139は、親子(おやこ)です。この2種の細菌(バクテリア)は、設計図の並び方がとてもよく似ています。違うのは、一つの緑色で示した設計図(せっけいず)だけです。

ビブリオ・アルギノリティカスの設計図(せっけいず)は、ビブリオ・コレレのものとは違います。部品(ぶひん)の設計図(せっけいず)の並び方はもちろん、体の部品(ぶひん)も違うようです。部品3の設計図(せっけいず)が2つの部品(ぶひん)でできているようです。

このような設計図(せっけいず)を調べて微生物(びせいぶつ)の関係(かんけい)を調べる方法(ほうほう)を、フィンガープリンティング(指紋鑑定(しもんかんてい))と呼びます。下の写真(しゃしん)は、指紋(しもん)をしらべた結果(けっか)です。一列一列(いちれついちれつ)が、微生物の指紋(しもん)です。青色のバンドそれぞれが、微生物(びせいぶつ)の部品(ぶひん)の設計図(せっけいず)です。

(説明してくれた人:澤辺智雄、北海道大学水産学部)