身近なゴミと微生物

1. 食事とゴミ

ご飯を食べるときを思い浮かべてください。魚、お肉、野菜や果物などたくさん使われています。でも果物の皮や野菜の芯は食べずに捨てています。それにみんなが食べ残したご飯もゴミになっています。割り箸や紙くずもゴミになっています。今、日本でそんなゴミがどんどん増えています。ゴミの日に回収された後、どうなっているのでしょうか。

2.焼却、埋め立て

多くは燃やされています。しかし生ゴミはたくさんの水を含んでいて、燃やすのが大変です。有害なガスが出ることもあります。また燃えかすやゴミの一部は埋め立てられています。しかし日本にはゴミを埋める場所がもうほとんどありません。

3. 自然界での営み

森の中では死んだ動物や枯れた植物は土にかえっています。人間の目には自然に起こっているように見えますが、実は微生物が活躍しているのです。それでは私たちが毎日出しているゴミの処理も微生物に手伝ってもらえないでしょうか。

4. 微生物が土を作る

微生物が働きやすいような状態を作ってあげると、微生物がどんどん増えて生ゴミを分解するようになります。分解されたゴミは肥料として土に還すことができます。

5. 微生物の社会(蛍光顕微鏡写真)

生ゴミを分解している微生物を顕微鏡で見たものです。青く光っているのが微生物です。いろんな形の微生物がたくさんいます。小さなスプーン一杯に1,000,000,000個くらいの微生物がいます。地球の人口よりもたくさんいるんです。

いろんな微生物が知られています。紙を食べるのが好きな微生物、お肉を食べるのが好きな微生物、お米を食べるのが好きな微生物、それに他の微生物の働きを助ける微生物。みんなが協力して働いています。人間の社会みたいですね。

6.ゴミを資源に

微生物は食べるだけではありません。食べた後に環境にやさしいプラスチックの原料をつくるものもあります。またアルコールや水素ガス、メタンガスをつくったりするものもあります。これらは石油に代わるクリーンなエネルギーとして使うことができます。将来はゴミを使って車を動かすことができるかもしれません。微生物の力を借りれば、ゴミも大事な資源としてリサイクルされるのです。

春田 伸 東京大学大学院 農学生命科学研究科