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会長就任に当たって
日本獣医生命科学大学 畑井喜司雄
この度,2009年6月1日から2011年5月31日までの2年間,日本防菌防黴学会の会長を務めることに成りました.会長の役割は理事および評議員を始め,会員各位および事務局の協力の下,会の運営を円滑に遂行し,加えて,本会を発展させていくことにあるかと思います.
日本防菌防黴学会とは,環境中に存在する微生物(主として細菌と真菌)による被害を如何に減らすか,または一方的に除菌,殺菌,排除するかということだけではなく,如何に仲良く付き合うか,または共存していくかを産官学が一体となって考え,実践していく微生物制御のための学術団体であると理解しています.微生物は,我々の生活に不可欠なものが多く含まれますが,一方では微生物による種々の被害も問題となっています.例を挙げますと,微生物による劣化・汚損の問題,環境微生物の制御に関する問題,食品衛生に関する問題,院内感染防止,滅菌・殺菌・除菌法に関する検討,抗菌剤の探索,木材防腐など極めて広い分野に及んでいます.これらの各分野の微生物に関する問題を総合的に論議できる学会が日本防菌防黴学会であるといっても過言ではないと思います.
本学会の特徴は,学際学会であるということで,理事および評議員を始めとして,多くの会員の方々は他の学会にも所属して活躍している方々が多いかと思います.会員の多くは,本学会に所属することで異なる分野の防菌防黴の知識を得ようとして入会してくる方々,また防菌防黴の知識を必要とする多くの企業の方々から構成されています.私もそのような考えで,24年前に8番目の学会として本学会に入会しましたが,そのような会員が失望して退会していくことがないような学会,また各位の要望に十分に応えられてこそ,本学会は発展するものと信じています.従って,そのために執行部である理事会の責任は重大であり,重要な責任を担っていると言えます.
本学会では,学会誌である英文誌「Biocontrol Science」と和文誌「防菌防黴」を発行しておりますが,それらの内容をさらに充実させるために,編集委員会だけではなく会員各自が自覚していかなければなりません.日本の高度な技術や知識は英文誌を介して外国に発信していくことが重要であると言えます.そのためには英文誌の購読会員を日本人のみならず外国人をも取り込み増やすこと,さらに投稿数が増加するような努力をすることも大事となります.和文誌は,幸いに充実しており,これを会員拡大の宣伝の道具として使っていかねばならないと思っています.また会員数の増加は,現在行っている年次大会,シンポジウムさらに各種微生物実験講座・講習会・セミナー・研究部会などをさらに有意義なものとしていくこと,またHPをさらに充実させ,有効に活用していくことも重要です.これらの企画は会の発展にとって極めて重要であり,会員増加に繋がっていくものと信じています.その戦略に関しては理事会で委員会を作ってでも論議していきたいと思っています。
以上,会長就任にあたり,会長として,また学会としてこれから取り組まなければならない課題などを述べさせていただきました.しかし,その責務の重さを考えますと心痛の思いですが,少しでも皆様方のご要望に応えられるよう努力していきたいと心を新たにしております.これには皆様方のご協力,ご支援,ご鞭撻が必要ですので,何卒宜しくお願い申し上げます.簡単ですが会長就任の挨拶といたします.
2009.06.01
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