パーソナルコンピューターと構造地質学

パーソナルコンピューターと構造地質学

金川久一(千葉大学理学部)

  近年,優れた処理能力を持つパーソナルコンピューター(以下パソコン)が廉価で入手できるようになり,また構造地質学の教育・研究において有用なソフトウェア(以下ソフト)も数多く開発されている.これらを積極的に利用することにより,効率的な教育・研究が期待できる.そこで,構造地質学関係のパソコンソフトを以下に簡単に紹介しておく.尚,ここで紹介するソフトは,例外を除いてWindows版とMacintosh版のものに限定する.構造地質学関係のパソコンソフトについてより詳細に知りたい読者は,Allmendinger et al. (1991),Hatcher (1995) のAppendix 3,De Paor 編 (1996) の文献にあたるか,あるいはSteven Schimmrichのホーム ページhttp://home.earthlink.net/~schimmrich/structure/structure.htmlの閲 覧をお勧めする.


目次:

1)ステレオ投影プログラム

2)ユニバーサルステージのデータ解析プログラム

3)断層解析プログラム

4)歪解析プログラム

5)バランス断面図作成プログラム

6)教育用プログラム

7)その他の有用なプログラム

8)パソコンソフト使用に際しての注意

9)参考文献

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(1)ステレオ投影プログラム

 Windows版ではStereoNet,StereoPC,StereoNett、Stereographic Projections、Macintosh版ではStereoPlot,Stereonetなどがあるが,De Paor (1996) によるレビューでは,Windows版ではStereoNet,Macintosh版ではStereoPlotが推薦されている.

 これらのプログラムは,方位データの入力・ 保存,ステレオ投影図の出力・印刷の基本操作に加えて,最適大円あるいは軸の計算と表示,ローズダイヤグラムの作成,方位密度コンターマップの作成,方位データの 回転,方位データの統計処理などの機能を備えている.

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(2)ユニバーサルステージのデータ解析プログラム

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(3)断層解析プログラム

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(4)歪解析プログラム

 2次元の歪解析プログラムには,主として,歪指示物の形態変化を利用したRf/φ 法(Dunnet and Sidanns, 1971)系統のものと,歪指示物の位置変化を利用したFry 法(Fry, 1979)系統のものとがある.

2Earth'nWare Inc. のソフトウェアは大学生協のソフトカタログに掲載されており、大学生協を通じて購入可能。ラボパックは、6つのコピーがセットになったもの。2つのラボパックを購入すると、サイトライセンスが得られる。

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(5)バランス断面図作成プログラム

 バランス断面図作成の専用プログラムは非常に高価であるが,Groshong and Epard (1996) は,市販のCanvas,Photoshop,Excelを用いてバランス断面図を作成する方 法を解説しているので,興味ある読者は参考にするとよい.

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(6)教育用プログラム

2Earth'nWare Inc. のソフトウェアは大学生協のソフトカタログに掲載されており、大学生協を通じて購入可能。ラボパックは、6つのコピーがセットになったもの。2つのラボパックを購入すると、サイトライセンスが得られる。

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(7)その他の有用なプログラム

 変形微細構造解析では近年画像処理を行うことが多くなっているが,市販の画像処理プログラムは一般に非常に高価である.ところがMacintosh用には,米国立衛生研究所で開発されたNIH-Imageが無料で公開されており,構造地質学でもよく利用されている.NIH-Imageは,ftp://zippy.nimh.nih.gov/pub/nih-imageからコピーできる他 ,http://rsb.info.nih.gov/nih-image/からもダウンロードできる.90ページにも及 ぶマニュアルファイルが添付されており,プログラムの使用方法が丁寧に解説されている.構造地質学におけるNIH-Imageの利用方法は,Bjrnerud and Boyer (1996), Park (1996), Bons and Jessel (1996) に詳細に解説されているので,それを参照するとよい.
 また米国Scion社がNIH-Imageに多少手を加えたものが,Scion Image(Windows版とMacintosh版の両方あり)としてhttp://www.scioncorp.comから無償でダウンロードできる.

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(8)パソコンソフト使用に際しての注意

 無料で公開されているソフトやシェアウェアを利用して論文や学会発表の図表を作 成した場合,そのソフト名を明記・明言し作者に謝辞を述べるのが,最低限の礼儀で あることを忘れないで欲しい.あるステレオ投影ソフトの作者が,自分の作成したソ フトを使って作成されたステレオ投影図が論文に多数掲載されているにもかかわらず ,殆どソフト名と作者名が言及されていないことを嘆いているという話を耳にしたことがある.ソフトの作成には,相当の労苦を伴っていることを理解していただきたい .市販のソフトの場合には謝意を表す必要はないが,ソフト名は言及すべきである. また無料のソフトを除き,無断コピーは著作権法に違反するので絶対にしてはいけない.

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9)参考文献

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